被災地の復興

ツイッターで回ってきたビデオの中に、「あの地域の人は、津波が来るという知識はある。しかし、自分たちが生きている間に来ると思っていない」という趣旨のものがあった。

あの地域は、過去2回大津波に遭い、「ここから下には家を建てるな」という石碑が各地に残っているらしい。

過去のことはもう仕方がない。今後のことを考えていかなければならない。

今までの報道を見ていると、「被災地の復興」についての議論がされている。

具体的な内容ははっきりしないものの、復興というからには、被災地に集落を再構築することが前提とされているように思う。

すなわち、先人の忠告を無視し、愛着のある土地に戻るということだ。

ここで思い出して欲しい言葉がある。「スーパー堤防」という言葉。

200年に一度の大津波に備えて築く計画だったものだ。もちろん場所は被災地ではない。

あのとき、「200年に一度のものに備える必要はない」という結論で事業仕分けされたものだ。

東北に作るだろうか?作るかもしれない。では、以前仕分けしたものは復活するのか?復活するかもしれない。

民主党は「スーパー堤防は不要」と判断した。復活しなかったということは、有識者からも「絶対必要」とは判断されなかったのだ。

現在、どこを批判したいというつもりはない。

ただ、今後、「被災地は復興したい。しかし、大津波対策はしない」という選択肢を採ることがあれば、批判するだろう。

しかし、みなさんには考えてみて欲しい。

「一番安上がりな方法とは何なのか」

私は、「先人の残した忠告に従い、特定地域に定住地を建設することを禁止すること」が一番安上がりだと思う。

果たして、被災地の方々や、偉い政治家の方々はどのような決断を下すのだろうか。